2010年4月7日水曜日

連歌新式追加并新式今案等の翻刻・読解(15)和漢篇―1


底本:京都大学附属図書館所蔵 平松文庫『連歌新式追加并新式今案』 [ ]は訳者注。

  新式今案奥書
右応安新式者此道之亀鏡也 永不可違背 但未定之事 近日相論之題目等 或以愚意料簡[之]又訪宗砌法師意見粗所記置也 此外漏脱条々及満座諍論之 自他加斟酌後日訪先達可決是非者也

[右、応安新式は此の道の亀鏡なり 永く違背するべからず 但し未定の事は近日題目等これを相い論じ 或は愚意を以てこれを料簡し 又宗砌法師の意見を訪ね粗く記し置く所なり 此の外、漏脱の条々は満座これを諍論に及び自他斟酌を加え後日先達を訪ね是非を決すべきものなり] 
  
                後常恩寺殿  御判
  享徳元年 壬申 十一月日  [一条兼良]

初学抄 後常恩寺殿御作 賦物之事 異本在之

[この写本では、一条兼良作の連歌初学抄の部分は異本としてカットされている。]


 和漢篇
一 大概法可用連歌式目事
  [大概、法は連歌の式目を用うべきこと]

一 和漢共以五句為限 但至漢対句 可及六句事
  [和漢とも五句を以て限りと為す 但し漢の対句に至すは六句に及ぶべきこと]

一 景物草木等員数 和漢可通用事 但雨嵐昔古暁老等之類 和漢各可用之
  [景物草木などの員数は和漢に通用すべきこと 但し雨嵐昔古暁老などの
   類は和漢各これを用うべし]

一 同季可隔七句
  [同季は七句隔つべし] 

  同字並戀 述懐等可隔五句(同連歌式)
  [同字ならびに恋、述懐等は五句隔つべし 連歌式と同じ]

  自餘隔七句之物 可隔五句(月与月之類也)
  [自余(じよ:そのほか)七句隔つものは五句隔つべし(月と月の類なり)]

  隔五句之物 可隔三句(山類与山類 水邊与水邊 木与木之類 日与日 
  風与風猶同字嫌物也) 
  [五句隔つものは三句隔つべし(山類と山類、水辺と水辺、木と木の類
   日と日、風と風なお同字を嫌うものなり]

  隔三句之物 可隔二句
  [三句隔つものは二句隔つべし]

0 件のコメント: