2010年7月17日土曜日
百韻『近づいて』の巻
class:
連歌俳諧
#jrenga 連歌 俳諧 連句
百韻『近づいて』の巻
2010.6.27〜7.16
1 発句 近づいてはなれて静か花菖蒲 百 夏
2 脇 曇天低くつばめ飛び交ふ 春蘭 夏
3 第三 古里へ先を急がぬ旅をして 百
4 高速降りて寄る道の駅 草栞
5 仕訳け人これでいいのだ野菜買う 百
6 見てくれよりも中身肝心 蘭
7 月ならで餡を気にせり三笠山 栞 秋月
8 鹿に聞き入る留学の僧 百 秋
ウ
9 忍草便のなきままうち過ぎて 蘭 秋
10 見合話に心乱れる 栞 恋
11 任務あり封印をする恋心 百 恋
12 生還むなし君は人妻 蘭 恋
13 熱情も消え復讐の鬼となり 栞 恋
14 色即是空ついに悟れり 百
15 地球とて宇宙の隅の星の屑 蘭
16 ジャズナンバーを聴けば月冴ゆ 栞 冬月
17 誰彼と踊りあかして忘年会 百 冬
18 蝋燭の赤ひとり点して 晶子
19 妖怪も驚くほどの貧に堪へ 蘭
20 楽しみながら摘み草をする 百 春
21 乙女らも花見の宴に加はりぬ 栞 春花
22 若い衆競ひすすむ独活和へ 蘭 春
二オ
23 遠足の弁当褒めてくれるかな? 栞 春恋
24 彼と同班A子きがかり 蘭 恋
25 逢引を見つけ手紙を破り捨て 栞 (恋)
26 七夕飾りと川面へ流す 晶子 夏
27 骨肉の貸し布施銭と鳧つけて 蘭 夏
28 簿外資産は帳消しとなり 栞
29 送金は地下銀行の口座より 百
30 まじで夢見る世界征服 蘭
31 秋葉系軍事オタクの成れの果て 栞
32 夜の半仙戯腰掛けたまま 百 春
33 おぼろ月単身赴任はまだ三日 蘭 春月
34 ミモザ満開ブローニュの森 百 春
35 ピクニック名画真似して草の上 栞
36 打ちそこないもまじる鐘の音 蘭
二ウ
37 人妻と夕べのミサで偲び逢う 百 恋
38 偽りの愛悛ひて涙す 栞 恋
39 ふたまたの相手は彼があまたにて 蘭 恋
40 我にかえれば水澄めるなり 百 秋
41 息あがり足はあがらぬ秋の山 蘭 秋
42 木の実拾ってシノアな部屋に 百 秋
43 廻り込む嫦娥の影もやはらかく 栞 秋月
44 あるかなきかに光る哀れ蚊 蘭 秋
45 口蹄疫の伝播おさまる宮崎県 百
46 千々の想ひは国に届くや 栞
47 ほんたうの攘夷は力をつけること 蘭
48 入学試験湯島で祈願 百 春
49 花便り隣の絵馬の友と聞く 栞 春花
50 今年はまれな山の残雪 蘭 春
三オ
51 ほととぎす棚田を広く輝かす 百 夏
52 ザリガニ捕りに子らは夢中で 栞 夏
53 名栗川をちこちけぶるBBQ 蘭 夏
54 巨樹名木を知る人ぞ知る 百
55 山道に色づく木々を見あげたり 晶子 秋
56 簑虫の鳴く庵寂しき 栞 秋
57 月と酒きどる孤高の友とせむ 蘭 秋月
58 畳一枚起きてもひとり 百
59 逆玉に憧れつつも当てはなし 栞
60 だんだんゆるくなりし条件 蘭
61 蕎麦打ちの弟子入り修行達磨いて 百
62 匠の技に手も足も出ず 栞
63 名物の茶杓写して削る竹 蘭
64 囲炉裏開きて煤竹作る 百 冬
三ウ
65 垢落し柚子湯に浸かり一磨き 栞 冬
66 大志秘めたるひなの美丈夫 蘭
67 意気込みは直木賞などうららけし 百 春
68 佳人麗句に募る春興 栞 春(恋)
69 花見でも世紀の恋の話題にて 蘭 春花恋
70 愛の館を出るに出られず 百 恋
71 望郷の念掻き立てに父来る 栞
72 えんぴつ書きの母の仮名ぶみ 蘭
73 恙なく御身おらせよ月清か 百 秋月
74 天子に捧ぐ処暑の挨拶 栞 秋
75 はとバスのガイドの健気身に入みて 蘭 秋
76 訳あり部屋でがまんしており 百
77 サッカーも淋しく一人ビューイング 栞
78 矢鱈声出し小腹減りけり 蘭
名オ
79 着膨れておでんを買いにコンビニへ 百 冬
80 いつもの彼女いるクリスマス 栞 冬(恋)
81 異端では花嫁といふマグダレネ 蘭 恋
81 さだかなる固めなきまゝ許嫁 蘭 恋
82 ふかーくあいしながくつれそう もも 恋
83 浅はかにゑひて約束するなかれ 栞
84 揚げ足とって煽るマスコミ 蘭
85 八本をすべて当てれば文句なし 栞
86 片肌脱ぎの立射凛々しき 蘭
87 ロビンフッド今ぞ恨みの矢を放つ も
88 のさばる悪は仕置するまで 栞
89 謹慎じゃぁ痛くも痒くもないだろう 蘭
90 後の出替りしたばかりでは も 秋
91 ありがたく月見団子を頬ばりて 栞 秋月
92 雑草ガーデンすだく虫の音 蘭 秋
名ウ
93 髪染めてゴールド免許スピード狂 も
94 助手席降りて脚がふらふら 栞
95 テイクオフ!セスナでめぐる珊瑚礁 蘭
96 何時か行きたい夕陽ながめに も
97 暮れなずむ街はずれより戻り来て 栞 春
98 休耕田に雉子みえかくれ 蘭 春
99 初花の見まごうばかり朝日出で も 春花
挙句 お蔭参りの支度整ふ 栞 春
百韻『長廊下』の巻
class:
連歌俳諧
#jrenga 連歌 俳諧 連句
百韻『長廊下』の巻
2010.6.30〜7.17
1 発句 長廊下ごとりと寝入る蝉時雨 夏 がじゅまる
2 脇 まづは木の葉の告げる夕立 夏 私
3 第三 さくさくと足下かろき遊歩道 彼郎女
4 更待月を待てど空しく 秋月 玄碩
5 子と共に食ひ尽くしたる栗や豆 秋 氷心
6 テストパターン映る朝寒 秋 不夜
7 目で追うも影だけ残すジョウビタキ 秋 海霧
8 笛に誘はれ行く村芝居 秋 草栞
ウ
9 越後獅子山路ふみわけ急ぎをり 百
10 思ひのほかに遠き鞍馬よ 私
11 繰り返すGPSの合成音 不夜
11 好いひとを雪がへだてる露天風呂 冬恋 氷心
12 ここにいるわと氷柱で合図 冬恋 栞 (両句に)
13 囚われし姫居る塔の朧なる 春恋 がじゅまる
14 リボンの騎士の駆るは若駒 春 不夜
15 シチリヤの花を散らしてタンクレディ 花 百
16 いづれしぶさのよさわかるらん 私
17 舌でなく喉で飲めとや缶ビール 私
17 古道具素性は実はゴミの山 私
18 汗の一日終へて腑抜けに 夏 不夜(両句に)
19 竹婦人冷たくなって待ってます 夏 百
20 夫はわたしに母をみてゐる 私
21 書斎より計ったやうにお〜いお茶 不夜
22 依存体質変へるのは骨 私
二オ
23 我が祈願キャリーオーバー年越して 新春 私
24 リターンマッチを誓ふ松すぎ 新春 不夜
25 東風吹きてやけ棒杭に火が点きて 春恋 がじゅまる
26 嬉し恥ずかし老いらくの恋 恋 玄碩
27 さりげなく統一感でペアルック 恋 私
28 時に訪ねる阿吽の仁王 海霧
29 あをによし寧楽の都の遷都祭 栞
30 バス乗り継いで自転車を借り 百
31 岩鼻に我も真似せむ月の客 秋月 不夜
32 おもはず口に尾花一本 秋 私
33 騙し合ひ果てるともなく露に濡れ 秋 栞
34 先陣競ふ生食磨墨 百
34 素鞍の青を包む朝霧 秋 氷心
35 満々と長江の面冬近し 秋 海霧
36 租界守れと並ぶ砲艦 不夜
二ウ
37 楽しみは夕食後の酒保開け 氷心
38 外人部隊明日を知らざり 不夜
38 無礼講ゆめこころ許すな 私
39 いずこより機密事項が洩れたやら 彼郎女(両句に)
40 なりすましには注意あそばせ 栞
41 あめんぼうおのれは蜘蛛か馬なのか 夏 氷心
42 青鷺じつと池面うかゞふ 夏 私
43 夏暁の陽昇るごとくに立ちにけり 夏 がじゅまる
44 揃ひの寝巻きで宿前の浜 私
45 号令は竹刀片手の鬼コーチ 不夜
46 家に帰れば満点パパで 百
47 逢引を重ね浮名を流したり 恋 栞
48 わが子の父は妻の愛人 恋 蘭
49 あらだてゝ地獄見るより知らんぷり 私
50 浮世くらませ散る花の蔭 春花 がじゅまる
三オ
51 猫の子と遊ぶ画伯は坊主刈 春 不夜
52 老いの春にて娶る新妻 春 私
53 婿殿も紋付袴新調し 恋 百
53 末の児も無事に大学卒業し 春 彼郎女
54 期待ふくらむデジタルネイティブ 栞
55 飯だけは三度三度を定時刻 氷心
56 切羽詰まればわざと懲役 私
57 網笠の瓶底めがね枯野行く 冬 不夜
58 しぐれてなにも見えぬふるさと 冬 氷心
59 洋館の裏にはたしか詫助が 冬 海霧
60 主人なき庭色々の満つ がじゅまる
61 ゆふされば蛍の生ふるやへむぐら 夏 私
62 飽かず眺むる短夜の月 夏月 栞
63 あがひざを枕にをとこねまるなり 恋 氷心
64 縁と思へばにくさいとしさ 恋 不夜
三ウ
65 じゃじゃ馬を馴らしたはずが馴らされて 私
66 老舗の系譜婿の代々 がじゅまる
66 カウボーイもとメジャーリーガー 不夜
67 仕込まれて大食いになり廃業す 百
68 どすこい根性役に立つらん 私
69 雨のたび崩れし巣口なほす蟻 夏 私
70 賽の河原に積む石の数 不夜
71 すれ違ふツアー登山の列長く 私
72 日もとっぷりと暮れ道遠し 栞
73 独り身のどこか落ち着くネットカフェ 百
74 作家きどりでリレー小説 私
75 入力の画面に落花二三片 春花 不夜
76 朧な松に一句つぶやく 春 私
77 望の夜に手枕なんて夢ばかり 春月恋 栞
78 汝れ酔ひつぶれ我れゑひもせず 恋 私
名オ
79 常になく愛い奥さんは超肥えて 恋 氷心
80 神に捧げるフラは海辺で 海霧
81 豊年の来る方より風の吹く がじゅまる
82 季節感なき市の食材 不夜
83 もちまるめ万作祝ふも雑のうち? 千
84 幕間芸にて人間国宝 私
85 なにごとも日々精進の積み重ね 私
86 滅私奉公報はれずとも 栞
87 我が命ささげ今さら悔ひもせず 彼郎女
88 ゲリラ豪雨のメール警告 百
88 大海となれ一滴の水 私
89 オフィス街色とりどりの傘の行く 不夜(両句に)
90 あしもとみつつわれつゆ知らず がじゅまる
91 「満月が綺麗ですよ」とメールあり 秋月 彼郎女
92 秋の七草葛たらずとも 秋 百
名ウ
93 荻のこゑせめて飾らん庵の床 秋 私
94 名残を惜しむ風炉もやつれて 秋 栞
95 入院をあすに控えた日曜日 氷心
96 空気察すや猫のまつはる 私
97 公園の植ゑ込みまでも花筵 春花 私
98 風船売の声はハスキー 春 不夜
99 春泥は子犬を抱いて初散歩 春 百
挙句 空見上ぐれば鳥雲に入る 春 彼郎女(執筆)
2010年7月12日月曜日
民愚愚民
class:
雑感
民主党も、民衆も、マスコミに煽られふらふら踊らされ、共に愚だなと、民愚愚民という造語が頭に浮かんだ。用例はないかネットをサーチしたら、若干ニュアンスは違うが中国のサイトがヒットした。『愚民与民愚』
『愚民与民愚』 愚民と民愚
愚民日久致民愚 愚民は日久しく民愚を致らしむ
民愚转而兴愚民 民愚は転じ而して愚民を興す
愚民民愚携手进 愚民と民愚は手を携えてほとばしる
咄咄怪事一特色 咄咄怪事の一特色は
皇帝万岁百姓醉 皇帝万歳と百姓は酔ひ
代代相传育奴性 代々相傳し奴性を育てること
民主之路何难寻 民主の路は何と尋ね難きや
酱缸文化挡前程 醤缸文化は前程を覆い隠す
注:咄咄怪事(とつとつかいじ) :非常に奇怪でけしからぬこと
奴性(ぬーしん(中国よみ)):奴隷根性
醤缸(しょうこう) :味噌がめ(伝統・慣習の象徴)
前程(ぜんてい) :行く先、前途、将来
『愚民与民愚』 愚民と民愚
愚民日久致民愚 愚民は日久しく民愚を致らしむ
民愚转而兴愚民 民愚は転じ而して愚民を興す
愚民民愚携手进 愚民と民愚は手を携えてほとばしる
咄咄怪事一特色 咄咄怪事の一特色は
皇帝万岁百姓醉 皇帝万歳と百姓は酔ひ
代代相传育奴性 代々相傳し奴性を育てること
民主之路何难寻 民主の路は何と尋ね難きや
酱缸文化挡前程 醤缸文化は前程を覆い隠す
注:咄咄怪事(とつとつかいじ) :非常に奇怪でけしからぬこと
奴性(ぬーしん(中国よみ)):奴隷根性
醤缸(しょうこう) :味噌がめ(伝統・慣習の象徴)
前程(ぜんてい) :行く先、前途、将来
連歌百韻『近づいて』の巻
class:
連歌俳諧
#jrenga 連歌 俳諧 連句
百韻『近づいて』の巻
2010.6.27〜7.16
1 発句 近づいてはなれて静か花菖蒲 百 夏
2 脇 曇天低くつばめ飛び交ふ 春蘭 夏
3 第三 古里へ先を急がぬ旅をして 百
4 高速降りて寄る道の駅 草栞
5 仕訳け人これでいいのだ野菜買う 百
6 見てくれよりも中身肝心 蘭
7 月ならで餡を気にせり三笠山 栞 秋月
8 鹿に聞き入る留学の僧 百 秋
ウ
9 忍草便のなきままうち過ぎて 蘭 秋
10 見合話に心乱れる 栞 恋
11 任務あり封印をする恋心 百 恋
12 生還むなし君は人妻 蘭 恋
13 熱情も消え復讐の鬼となり 栞 恋
14 色即是空ついに悟れり 百
15 地球とて宇宙の隅の星の屑 蘭
16 ジャズナンバーを聴けば月冴ゆ 栞 冬月
17 誰彼と踊りあかして忘年会 百 冬
18 蝋燭の赤ひとり点して 晶子
19 妖怪も驚くほどの貧に堪へ 蘭
20 楽しみながら摘み草をする 百 春
21 乙女らも花見の宴に加はりぬ 栞 春花
22 若い衆競ひすすむ独活和へ 蘭 春
二オ
23 遠足の弁当褒めてくれるかな? 栞 春恋
24 彼と同班A子きがかり 蘭 恋
25 逢引を見つけ手紙を破り捨て 栞 (恋)
26 七夕飾りと川面へ流す 晶子 夏
27 骨肉の貸し布施銭と鳧つけて 蘭 夏
28 簿外資産は帳消しとなり 栞
29 送金は地下銀行の口座より 百
30 まじで夢見る世界征服 蘭
31 秋葉系軍事オタクの成れの果て 栞
32 夜の半仙戯腰掛けたまま 百 春
33 おぼろ月単身赴任はまだ三日 蘭 春月
34 ミモザ満開ブローニュの森 百 春
35 ピクニック名画真似して草の上 栞
36 打ちそこないもまじる鐘の音 蘭
二ウ
37 人妻と夕べのミサで偲び逢う 百 恋
38 偽りの愛悛ひて涙す 栞 恋
39 ふたまたの相手は彼があまたにて 蘭 恋
40 我にかえれば水澄めるなり 百 秋
41 息あがり足はあがらぬ秋の山 蘭 秋
42 木の実拾ってシノアな部屋に 百 秋
43 廻り込む嫦娥の影もやはらかく 栞 秋月
44 あるかなきかに光る哀れ蚊 蘭 秋
45 口蹄疫の伝播おさまる宮崎県 百
46 千々の想ひは国に届くや 栞
47 ほんたうの攘夷は力をつけること 蘭
48 入学試験湯島で祈願 百 春
49 花便り隣の絵馬の友と聞く 栞 春花
50 今年はまれな山の残雪 蘭 春
三オ
51 ほととぎす棚田を広く輝かす 百 夏
52 ザリガニ捕りに子らは夢中で 栞 夏
53 名栗川をちこちけぶるBBQ 蘭 夏
54 巨樹名木を知る人ぞ知る 百
55 山道に色づく木々を見あげたり 晶子 秋
56 簑虫の鳴く庵寂しき 栞 秋
57 月と酒きどる孤高の友とせむ 蘭 秋月
58 畳一枚起きてもひとり 百
59 逆玉に憧れつつも当てはなし 栞
60 だんだんゆるくなりし条件 蘭
61 蕎麦打ちの弟子入り修行達磨いて 百
62 匠の技に手も足も出ず 栞
63 名物の茶杓写して削る竹 蘭
64 囲炉裏開きて煤竹作る 百 冬
三ウ
65 垢落し柚子湯に浸かり一磨き 栞 冬
66 大志秘めたるひなの美丈夫 蘭
67 意気込みは直木賞などうららけし 百 春
68 佳人麗句に募る春興 栞 春(恋)
69 花見でも世紀の恋の話題にて 蘭 春花恋
70 愛の館を出るに出られず 百 恋
71 望郷の念掻き立てに父来る 栞
72 えんぴつ書きの母の仮名ぶみ 蘭
73 恙なく御身おらせよ月清か 百 秋月
74 天子に捧ぐ処暑の挨拶 栞 秋
75 はとバスのガイドの健気身に入みて 蘭 秋
76 訳あり部屋でがまんしており 百
77 サッカーも淋しく一人ビューイング 栞
78 矢鱈声出し小腹減りけり 蘭
名オ
79 着膨れておでんを買いにコンビニへ 百 冬
80 いつもの彼女いるクリスマス 栞 冬(恋)
81 異端では花嫁といふマグダレネ 蘭 恋
81 さだかなる固めなきまゝ許嫁 蘭 恋
82 ふかーくあいしながくつれそう もも 恋
83 浅はかにゑひて約束するなかれ 栞
84 揚げ足とって煽るマスコミ 蘭
85 八本をすべて当てれば文句なし 栞
86 片肌脱ぎの立射凛々しき 蘭
87 ロビンフッド今ぞ恨みの矢を放つ も
88 のさばる悪は仕置するまで 栞
89 謹慎じゃぁ痛くも痒くもないだろう 蘭
90 後の出替りしたばかりでは も 秋
91 ありがたく月見団子を頬ばりて 栞 秋月
92 雑草ガーデンすだく虫の音 蘭 秋
名ウ
93 髪染めてゴールド免許スピード狂 も
94 助手席降りて脚がふらふら 栞
95 テイクオフ!セスナでめぐる珊瑚礁 蘭
96 何時か行きたい夕陽ながめに も
97 暮れなずむ街はずれより戻り来て 栞 春
98 休耕田に雉子みえかくれ 蘭 春
99 初花の見まごうばかり朝日出で も 春花
挙句 お蔭参りの支度整ふ 栞 春
※同じ番号の句はことわりがなければ最後の句に次の番号の句が続いたことを示す。
千句:十百韻の第二百韻
オ 123456月8 (1〜8)
ウ 12345678月012花4 (9〜22)
二オ 123456789012月4 (23〜36)
二ウ 12345678月012花4 (37〜50)
三オ 123456789012月4 (51〜64)
三ウ 12345678月012花4 (65〜78)
名オ 123456789012月4 (79〜92)
名ウ 123456花8 (93〜100)
式目
作法:正風芭蕉流準拠十カ条
写真提供はフォト蔵さん
2010年7月5日月曜日
守武『誹諧独吟百韻』への評
class:
連歌論俳論
守武『誹諧独吟百韻』への評
in 金子金次郎『連歌俳諧集』日本古典文学全集
「次に百韻としての行様を見ると、大綱として本連歌に準じてはいるもののきわめて自由である。それに顕著なことは雑の句の多いことで四割を占める。俳諧句の当然の傾向ではあるが、雑の句ばかりが続いて、その意味で変化に乏しい恨みは免れない。
三句の移りになると、まま本説三句にわたって重くなるものがある。付合になると詞付が多い。また一句として独立せず、前句との関連ではじめて叙述を完結するような句の多いことも目につく。
しかし一方では、庶民的な心情を引き出すもの、場面に劇的要素を加えるもの、会話的な付合になるものなど、俳諧なればこその変化に富んだ付合も見られる。」
松やにはたゞかうやくの子日哉
かぜはひくとも梅にほふころ
春寒み今朝もすゝ鼻たるひして
in 金子金次郎『連歌俳諧集』日本古典文学全集
「次に百韻としての行様を見ると、大綱として本連歌に準じてはいるもののきわめて自由である。それに顕著なことは雑の句の多いことで四割を占める。俳諧句の当然の傾向ではあるが、雑の句ばかりが続いて、その意味で変化に乏しい恨みは免れない。
三句の移りになると、まま本説三句にわたって重くなるものがある。付合になると詞付が多い。また一句として独立せず、前句との関連ではじめて叙述を完結するような句の多いことも目につく。
しかし一方では、庶民的な心情を引き出すもの、場面に劇的要素を加えるもの、会話的な付合になるものなど、俳諧なればこその変化に富んだ付合も見られる。」
松やにはたゞかうやくの子日哉
かぜはひくとも梅にほふころ
春寒み今朝もすゝ鼻たるひして
2010年7月2日金曜日
俳諧の独立宣言だった守武千句の跋
class:
連歌論俳論
#jrenga 連歌 俳諧 連句
守武千句
跋
【右誹諧は、そのかみどくぎん千句立願ありけれど、うちまぎれ、又は成がたく過しけるも、そらおそろしく、いかゞはせんの余りに、鬮(くじ)をとるべきに、一ならばもとより、二ならばはいかいのあらましごとにて、哀れ二をりよと念じければ、二をりぬ。】
解釈:(右の俳諧の経緯を述べる。以前、独吟千句を立願したことはあったが、日々うち紛れ、また出来そうもないと過してきた。空恐ろしくもあり、どうしようか思いあまって神意をうかがった。一なら成就しない、二なら俳諧の念願成就するとして、どうか二が下るようにと念じたら二が下った。)
【有がたさ限なく、大かた千句は三日なれば、これわづかに二日にもたらざらんに、おもひの外に永びき、夜はね覚がちにもよほし、かのえさるには二百いんにて、五日につゞりぬ。】
解釈:(成就するであろうと神意が下りその有り難さは限りない。連歌千句は大方は三日の興行である。俳諧なら二日で十分だろうと思ったが、思いのほかに長引いて庚申の日は二百韻、全部で五日かかった。)
【其おりふしにや有けん、周桂かたへ、「此道の式目いまだみず、都にはいかん」と、大かたのむねたづねしかば、「かゝる式目は、予こそさだむべけれ。定めよ。其を用ふべきの」ざれたる返事くだりあはせ、さらば此度斗(ばかり)心にまかせんと、所にいひならはせる俗言、わたくしびれたる心詞、一向はうほつ、うつゝなき事のみもなれど、あまたの中なれば、うすくこく打まぜけり。】
解釈:(その折だったか、周桂に「俳諧の式目をまだ見ないが、京ではどうか」と大方の状況を尋ねたところ、「そういう式目は、あなた(守武)が定めるべきだ。定めなさい。そうしたらそれをこっちも利用しますよ」と戯れた返事だった。じゃぁ今度ばかりは自分の心にまかせ土地土地の俗言と自己一存の心と詞で詠もうと考えたものの、一向にはっきりとしなかった。千句という数多い句の中では、その方針をあるときはうすくあるときはこくとうち混ぜて詠んだ。)
【さて、はいかいとてみだりにし、わらはせんと斗はいかん。花実をそなへ、風流にして、しかも一句たゞしく、さておかしくあらんやうに、世々の好士のをしへ也。此千句は、其をもとぢめず、とくみたし度き初一念斗に、春秋二句結びたる所も有ぬべし。されども、正風誰人の耳にも入るまじきに、いさゝかもきこえん、はからざるさいはいならん哉(や)。】
解釈:(さて、俳諧と言ってみだりに、笑わそうとばかりするのはいかがであろうか。花実(詞・心)をそなえ風雅で一句として正しく(独立して意味がわかり、前句に付いている=前句と二句一連の短歌として意味が通じる)した上で、おもしろいように詠むべしと先人の連歌師たちも教えている。しかし、この千句ではそれを全体にわたって、し遂げ詠んだわけでもない。早く千句の結果がみたいという初一念ばかりが先行し、春秋が二句で終わった所もあるだろう。しかし、正風というものは誰の耳にも入るわけではなく、そういう人達にはこういったことはすこしも理解できないだろうから、自分の不行き届きに気付かれず、望外の幸いなのかも知れない。)
【其うへ、ふんこつの妙句なきにしもあらず。又さしあひも、時代によるべきにや。しいてなをさんも、しうしんいかゞ也。然るに、はいかい何にてもなきあとなしごとゝ、このまざるかたのことぐさなれど、何か又世の中其れならん哉。本連歌に露かはるべからず。大事ならん歟(か)。】
解釈:(その上、渾身の妙句は中にないこともない。また指合いも時代によって違うであろう。無理に去り嫌い等の式目を適用して句を直すことに執着するのもどうであろうか。俳諧は連歌の余興の取りとめないもので言い捨てるべきものという、私には好ましくない言葉があるけれども、どうしてまた世の中の大勢もそうなのだろうか。俳諧は連歌の付け足しの余興ではなく、また連歌に置き換えられるものでもない。俗言による連歌として独立した大事なものなのである。)
【兼載このみにて、心ものび、他念なきとて、長座には必ずもよほし、庭鳥がうつぼになると夢をみせ、むこ入りに一つばしをわたり、宗碩は文かよはしの自讚に、入あひのかねをこしにさし、宗かんよりたびたび発句などくだし侍り。近くは宗牧一二座忘れがたく、其らをたよりにて、おもひよる事しか也。追加五十いんおほけれど、祇公三嶋にて千句二おりを、おもひいづるものならし。】
解釈:(兼載は、俳諧が好きで心ものびのびと雑念が入らないと長い座では必ず催し、
こころぼそくもときつくるらん/庭とりがうつぼになるとゆめにみて (犬筑波)
あぶなくもありめでたくもあり/むこいりの夕べにわたるひとつばし (同)
と詠み、宗碩は、
ほんには人のかよふたまづさ/むかしよりその文月のこひのみち (同)
けふのくるるとかへるばんじやう/山寺のいりあひの鐘をこしにさし (同)
と詠み宗鑑(犬筑波編著)からたびたび俳諧の発句の仰せがあった。近年の人では宗牧の俳諧の一二座が忘れられない。それらを根拠にして思い寄せたことが以上述べて来たことである。追加の五十韻は多いが、宗祇公の三嶋千句を思い出してあやかったものである。)
【さて、古来まれなるどくぎん千句成就、松のはの正木のかづら、目出たくや侍らん。】
解釈:(さて、古来まれな独吟千句がここに成就した。松の葉ように常緑で変わらない定家蔓ともたとえるべき俳諧千句の成就、目出たいことだ。)
引用文献:
『守武千句注』飯田正一編、古川書房、1977年
※其角の『類柑子』には、其角が勢州山田の住反朱子がもとに、右(跋文)の真蹟があるを涼菟斎をして書写せしめた旨の記事がある。
※私の解釈はかなりいい加減かつ意訳以上なので注意w
守武千句
跋
【右誹諧は、そのかみどくぎん千句立願ありけれど、うちまぎれ、又は成がたく過しけるも、そらおそろしく、いかゞはせんの余りに、鬮(くじ)をとるべきに、一ならばもとより、二ならばはいかいのあらましごとにて、哀れ二をりよと念じければ、二をりぬ。】
解釈:(右の俳諧の経緯を述べる。以前、独吟千句を立願したことはあったが、日々うち紛れ、また出来そうもないと過してきた。空恐ろしくもあり、どうしようか思いあまって神意をうかがった。一なら成就しない、二なら俳諧の念願成就するとして、どうか二が下るようにと念じたら二が下った。)
【有がたさ限なく、大かた千句は三日なれば、これわづかに二日にもたらざらんに、おもひの外に永びき、夜はね覚がちにもよほし、かのえさるには二百いんにて、五日につゞりぬ。】
解釈:(成就するであろうと神意が下りその有り難さは限りない。連歌千句は大方は三日の興行である。俳諧なら二日で十分だろうと思ったが、思いのほかに長引いて庚申の日は二百韻、全部で五日かかった。)
【其おりふしにや有けん、周桂かたへ、「此道の式目いまだみず、都にはいかん」と、大かたのむねたづねしかば、「かゝる式目は、予こそさだむべけれ。定めよ。其を用ふべきの」ざれたる返事くだりあはせ、さらば此度斗(ばかり)心にまかせんと、所にいひならはせる俗言、わたくしびれたる心詞、一向はうほつ、うつゝなき事のみもなれど、あまたの中なれば、うすくこく打まぜけり。】
解釈:(その折だったか、周桂に「俳諧の式目をまだ見ないが、京ではどうか」と大方の状況を尋ねたところ、「そういう式目は、あなた(守武)が定めるべきだ。定めなさい。そうしたらそれをこっちも利用しますよ」と戯れた返事だった。じゃぁ今度ばかりは自分の心にまかせ土地土地の俗言と自己一存の心と詞で詠もうと考えたものの、一向にはっきりとしなかった。千句という数多い句の中では、その方針をあるときはうすくあるときはこくとうち混ぜて詠んだ。)
【さて、はいかいとてみだりにし、わらはせんと斗はいかん。花実をそなへ、風流にして、しかも一句たゞしく、さておかしくあらんやうに、世々の好士のをしへ也。此千句は、其をもとぢめず、とくみたし度き初一念斗に、春秋二句結びたる所も有ぬべし。されども、正風誰人の耳にも入るまじきに、いさゝかもきこえん、はからざるさいはいならん哉(や)。】
解釈:(さて、俳諧と言ってみだりに、笑わそうとばかりするのはいかがであろうか。花実(詞・心)をそなえ風雅で一句として正しく(独立して意味がわかり、前句に付いている=前句と二句一連の短歌として意味が通じる)した上で、おもしろいように詠むべしと先人の連歌師たちも教えている。しかし、この千句ではそれを全体にわたって、し遂げ詠んだわけでもない。早く千句の結果がみたいという初一念ばかりが先行し、春秋が二句で終わった所もあるだろう。しかし、正風というものは誰の耳にも入るわけではなく、そういう人達にはこういったことはすこしも理解できないだろうから、自分の不行き届きに気付かれず、望外の幸いなのかも知れない。)
【其うへ、ふんこつの妙句なきにしもあらず。又さしあひも、時代によるべきにや。しいてなをさんも、しうしんいかゞ也。然るに、はいかい何にてもなきあとなしごとゝ、このまざるかたのことぐさなれど、何か又世の中其れならん哉。本連歌に露かはるべからず。大事ならん歟(か)。】
解釈:(その上、渾身の妙句は中にないこともない。また指合いも時代によって違うであろう。無理に去り嫌い等の式目を適用して句を直すことに執着するのもどうであろうか。俳諧は連歌の余興の取りとめないもので言い捨てるべきものという、私には好ましくない言葉があるけれども、どうしてまた世の中の大勢もそうなのだろうか。俳諧は連歌の付け足しの余興ではなく、また連歌に置き換えられるものでもない。俗言による連歌として独立した大事なものなのである。)
【兼載このみにて、心ものび、他念なきとて、長座には必ずもよほし、庭鳥がうつぼになると夢をみせ、むこ入りに一つばしをわたり、宗碩は文かよはしの自讚に、入あひのかねをこしにさし、宗かんよりたびたび発句などくだし侍り。近くは宗牧一二座忘れがたく、其らをたよりにて、おもひよる事しか也。追加五十いんおほけれど、祇公三嶋にて千句二おりを、おもひいづるものならし。】
解釈:(兼載は、俳諧が好きで心ものびのびと雑念が入らないと長い座では必ず催し、
こころぼそくもときつくるらん/庭とりがうつぼになるとゆめにみて (犬筑波)
あぶなくもありめでたくもあり/むこいりの夕べにわたるひとつばし (同)
と詠み、宗碩は、
ほんには人のかよふたまづさ/むかしよりその文月のこひのみち (同)
けふのくるるとかへるばんじやう/山寺のいりあひの鐘をこしにさし (同)
と詠み宗鑑(犬筑波編著)からたびたび俳諧の発句の仰せがあった。近年の人では宗牧の俳諧の一二座が忘れられない。それらを根拠にして思い寄せたことが以上述べて来たことである。追加の五十韻は多いが、宗祇公の三嶋千句を思い出してあやかったものである。)
【さて、古来まれなるどくぎん千句成就、松のはの正木のかづら、目出たくや侍らん。】
解釈:(さて、古来まれな独吟千句がここに成就した。松の葉ように常緑で変わらない定家蔓ともたとえるべき俳諧千句の成就、目出たいことだ。)
引用文献:
『守武千句注』飯田正一編、古川書房、1977年
※其角の『類柑子』には、其角が勢州山田の住反朱子がもとに、右(跋文)の真蹟があるを涼菟斎をして書写せしめた旨の記事がある。
※私の解釈はかなりいい加減かつ意訳以上なので注意w
2010年7月1日木曜日
守武千句の月花
class:
連歌論俳論
#jrenga 連歌 俳諧 連句
○守武千句(俳諧独吟)
百韻 初オ 初ウ 二オ 二ウ 三オ 三ウ 名オ 名ウ 計
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第一 月 花 月花 月花 3花3月
第二 月花 月花 月 月花 花月 4花5月
第三 花月 月 花 月花 月 月 月 3花6月
第四 花月 花 月花 月 花 月 4花4月
第五 花 花 月 花 月 花月 月 花 5花4月
第六 花 花 月 花月 3花2月
第七 月 花 花月 花月 3花3月
第八 月 月花 月 花? 月 花 3花4月
第九 月 花月 花 花? 月 花? 4花3月
第十 月 花 花 月 月 月花 3花4月
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35花38月
平均: 4花4月
花?=さくら花 花じやくろ
参考:
○守武『誹諧独吟百韻』
百韻 初オ 初ウ 二オ 二ウ 三オ 三ウ 名オ 名ウ 計
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月 花 月 月花 月花月 月 花 4花6月
○正章千句(俳諧独吟、貞徳評点)
百韻 初オ 初ウ 二オ 二ウ 三オ 三ウ 名オ 名ウ 計
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第一 月 花月 月 月花 月 月花 花月 4花7月
感想:
守武千句で本当に千句形式が確立したのか(^^;) 平均をとり四捨五入すると、百韻で4花4月というところが妥当かも知れない。通常の百韻では4花7月(古式4花8月)、歌仙では2花3月と名残裏を除く各面で月を詠むことになっている。また月か、と常に月につきまとわれている感じがするが、その点、守武千句では月がかろうじて折(二面)で一つであり、面ごとに律儀に月を詠むことから解放されている。
参考:守武千句 in 日文研俳諧データベース
○守武千句(俳諧独吟)
百韻 初オ 初ウ 二オ 二ウ 三オ 三ウ 名オ 名ウ 計
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第一 月 花 月花 月花 3花3月
第二 月花 月花 月 月花 花月 4花5月
第三 花月 月 花 月花 月 月 月 3花6月
第四 花月 花 月花 月 花 月 4花4月
第五 花 花 月 花 月 花月 月 花 5花4月
第六 花 花 月 花月 3花2月
第七 月 花 花月 花月 3花3月
第八 月 月花 月 花? 月 花 3花4月
第九 月 花月 花 花? 月 花? 4花3月
第十 月 花 花 月 月 月花 3花4月
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35花38月
平均: 4花4月
花?=さくら花 花じやくろ
参考:
○守武『誹諧独吟百韻』
百韻 初オ 初ウ 二オ 二ウ 三オ 三ウ 名オ 名ウ 計
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月 花 月 月花 月花月 月 花 4花6月
○正章千句(俳諧独吟、貞徳評点)
百韻 初オ 初ウ 二オ 二ウ 三オ 三ウ 名オ 名ウ 計
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第一 月 花月 月 月花 月 月花 花月 4花7月
感想:
守武千句で本当に千句形式が確立したのか(^^;) 平均をとり四捨五入すると、百韻で4花4月というところが妥当かも知れない。通常の百韻では4花7月(古式4花8月)、歌仙では2花3月と名残裏を除く各面で月を詠むことになっている。また月か、と常に月につきまとわれている感じがするが、その点、守武千句では月がかろうじて折(二面)で一つであり、面ごとに律儀に月を詠むことから解放されている。
参考:守武千句 in 日文研俳諧データベース
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