2011年6月3日金曜日

百番連歌合(七)


19     露やなみだのたぐひなるらん
     うきはたゞ荻吹風の夕にて     周
     身にしれば虫の鳴ねも哀にて    侍
     思草胸に色づき野に枯て      心

20     残りて秋をたれに契らん
     老が身の末までみつる袖の月    周
     これぞ此我いにしへのそでの露   侍
     我なくはかれねかたみの春の草   心

21     秋をしれとや鹿の鳴らん
     紅葉せぬその名の松のときは山   周
     まきのはの染ぬ色にも露置て    侍
     高砂や松吹風は色もなし      心

参考文献
(1)百番合連歌、救済・周阿・心敬 早稲田大学図書館所蔵

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