2011年6月3日金曜日

百番連歌合(八)


22     うづら鳴野と庭ぞ成ぬる
     秋さむき里には人のふし侘て    周
     露にふす草の中なる道とへば    侍
     荒行ば尾花が本の里ならで     心 (あれゆけ)

23     心の月もはや深にけり
     独ねてこなたの秋を思しれ     周
     ゆくまゝにこなたは山のかげもなし 侍
     あかでたれ昔がたりを返すらん   心

24     ならひに過て夜こそ長けれ
     うき秋に此後いまはひとりねて   周 
     涙そふね覚の時雨心せよ      侍 
     旅ねにや老のなげきもおもるらん  心 (重る) 

参考文献
(1)百番合連歌、救済・周阿・心敬 早稲田大学図書館所蔵

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